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ビジュアルレビューマガジン

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写真

光から始まったカラー写真『永遠のソール・ライター』三木学

永遠のソール・ライター 発売日: 2020/01/09 メディア: 単行本 先日、ソール・ライターの展覧会「永遠のソール・ライター」をJR京都駅に併設されている美術館「えき」KYOTOに見に行った。ソール・ライターが数年前からブームと言われるくらい人気が出ていたの…

渡邊 耕一展「Moving Plants」1/13~@ 資生堂ギャラリー

Moving Plants 作者: 渡邊耕一 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2015/12/28 メディア: ハードカバー この商品を含むブログ (2件) を見る 以前、ご紹介した渡邊耕一さんの作品で、大航海時代に逆輸入された日本産のイタドリが、外来種として世界を席巻してい…

連面と続く人類と作像の歴史ーデイヴィッド・ホックニー&マーティン・ゲイフォード『絵画の歴史』(青幻舎)三木学

絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで 作者: デイヴィッド・ホックニー,マーティン・ゲイフォード,木下哲夫 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2017/02/01 メディア: 大型本 この商品を含むブログを見る デイヴィッド・ホックニーは、ポップ・アートの先駆者とし…

「スライドショーと音楽の新しい可能性-日本のビジュアルアーティストとPhotoMusicの試み-」三木学

www.value-press.com スライドショーは写真と動画の境界領域にあり、フィルム時代において表現ジャンルとして確立されていたとは言い難い。デジタル時代においても、ビジュアルアーティストにとって、スライドショーは取り残された課題である。しかし、新し…

自然と技術による認識の革命-ウィリアム・ヘンリー・フォックス・トルボット、青山勝訳『自然の鉛筆』三木学

自然の鉛筆 作者: ウィリアム・ヘンリー・フォックス・トルボット,マイケルグレイ,青山勝,畠山直哉,ヘンリー・F トルボット,金井直,ジュゼッペペノーネ 出版社/メーカー: 赤々舎 発売日: 2016/02/06 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 人…

写真が変えた町に住む-玉村雅敏、小島敏明 編著『東川スタイル』三木学

東川スタイル―人口8000人のまちが共創する未来の価値基準 (まちづくりトラベルガイド) 作者: 玉村雅敏,小島敏明 出版社/メーカー: 産学社 発売日: 2016/04/04 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 僕はこの本を読んで2つの出来事を…

勝又公仁彦「the dimensions of“Right Angle”?」秋丸知貴(美術評論家)

「the dimensions of“Right Angle”?」展 展覧会名「the dimensions of “Right Angle” ?」会 期 2016.5.17.tue – 2015.5.29.sun会 場 ギャラリー富小路 ※今週日曜日まで。 現在、京都市内のギャラリー富小路で開催されている、勝又公仁彦展「the dimensions o…

Google美術館の未来—瞬間から空間へ「Art Camera」三木学

www.itmedia.co.jp japanese.engadget.com Googleのアートに対する取り組みは、以前から情熱的である。Googleストリートビューで世界中の美術館を周遊できるようにしたり、作品のアーカイブを見られるようにしたり、アート作品もまたGoogleを介してインター…

『言葉とイメージ』 Vol.1 渡邊耕一展「Moving Plants」5/10~6/4

Moving Plants 作者: 渡邊耕一 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2015/12/28 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る 会場:Kanzan gallery住所:東京都千代田区東神田1-3-4KTビル2F会期:2016年5月10日(火)~6月4日(土)時間:11時~20時休…

「新山清とサブジェクティブ・フォトグラフィー」 勝又公仁彦

本日、2016年5月7日まで、東京の新井薬師にあるスタジオ35分にて「Subjective Photography vol.1 新山清(Niiyama Kiyoshi 1911-1969)」展が開催されている。 新山 清(1911-1969)は愛媛県出身。東京電気専門学校卒業後、1935(昭和10)年に理化学研究所に入…

創造の旅の幕開け「あいちトリエンナーレ2016記者発表会」三木学

あいちトリエンナーレ2016記者発表会 壇上から説明する港千尋芸術監督 あいちトリエンナーレ2016 先日、国立国際美術館(大阪)であいちトリエンナーレ2016の記者発表会が開催された。記者発表会は、愛知、東京に続いて、3回目となる。現在、日本各地で開催…

勝又公仁彦展「the dimensions of “Right Angle” ? 」@ギャラリー富小路(京都)

Kunihiko Katsumata “Panning of Days -Syncretism- ”「3Days」2015 Kunihiko Katsumata “Right Angle”シリーズより 展覧会概要 写真における空間性は現実世界の視覚による認知の次元を変換しつつ、再帰する時間の差し挟みや嵌入といった操作により、また別…

モノクロ写真の創造性「人工知能とモノクロ写真」三木学

jp.techcrunch.com www.huffingtonpost.jp モノクロームの写真が見る人に及ぼす効果は幾つかある。一つは、カラー写真登場以前のメディアとして、古い時代の写真(1970年以前程度)と認識される。もちろん、カラー写真登場後、さらに言えば、デジタル写真登…

光と色の新しい質感表現-澄毅展「Existence is beyond the reflection and Transmitted light」三木学

澄毅さん、自作の前で。 先日、パリ在住の写真家、アーティストの澄毅さんが日本に一時帰国して展覧会をするというので連絡が来た。日本で作品展とトークショーなどをするという。京都なので時間がとれれば見に来てくれないか?とのことだったので、日程を調…

「澄毅レビュー& トークショー」3/19@PHOTO SQUARE 新風館

(C)Takeshi Sumi 以前、shadowtimesでもご紹介したパリ在住の写真家・アーティストの澄毅さんが日本に一時帰国して、PHOTO SQUARE 新風館(京都)で開催されている作品展に合わせて、ポートフォリオレビューとトークショーを行います。 プリントを物理的に…

縦で撮るか横で撮るか?「写真と映像の縦横問題」三木学

www.excite.co.jp 写真が誕生したとき、縦横比がある場合、縦向きと横向きのどちらが主流だっただろうか?肖像写真が中心のときは、縦向きが主流だったに違いない。風景写真は横向きが主流だっただろう。 かつてロールフィルムカメラの誕生は、映画用のカメ…

日本を代表する知的財産企業の行方「キヤノンとデジタルカメラ」三木学

プロジェクトX 挑戦者たち 第VI期 突破せよ 最強特許網 新コピー機 誕生 [DVD] 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ 発売日: 2003/09/26 メディア: DVD クリック: 10回 この商品を含むブログ (4件) を見る news.mynavi.jp jp.reuters.com キヤノンの御手洗…

グローバリズムの起源と見える影-渡邊耕一「Moving Plants」三木学

2015.12.15(火) - 2016.1.23(土) 火曜 - 金曜 12:00-19:00 土曜 12:00-17:00The Third Gallery Aya 先日、The Third Gallery Ayaに渡邊耕一さんの展覧会「Moving Plants」を見に行った。渡邊耕一さんの同名の写真集について書評を書いたが、再度内容を簡単に…

渡邊耕一×前川修 (神戸大学教授)トークイベント1月16日(土) @The Third Gallery Aya

Moving Plants 作者: 渡邊耕一 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2015/12/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る www.thethirdgalleryaya.com 以下、HPより。 前川 修 氏(神戸大学教授)× 渡邊 耕一によるトーク日 時|2016年1月16日(土) 17:30 -…

勝又公仁彦ほか「BEAUTY CROSSING GINZA ~銀座+ラ・モード+資生堂~」@資生堂ギャラリー

次回の展覧会 | SHISEIDO GALLERY | 資生堂グループ企業情報サイト 2016年1月8日(金)~28日(木)まで開催の「BEAUTY CROSSING GINZA ~銀座+ラ・モード+資生堂~」展に出品される、勝又公仁彦の新作撮り下ろし作品《"Panning of Days -Syncretism-》を…

イタドリ-植物相の驚くべき歴史を追って-渡邊耕一『Moving Plants』三木学

Moving Plants 作者: 渡邊耕一 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2015/12/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 不思議な写真集である。学術論文のようでもあり、紀行文のようでもあり、ミステリーのようでもある。そしてそれらの要素がすべて不…

港千尋 x 後藤繁雄トークイベント1月7日(木) @G/P gallery

以下、HPより。 [ G/P gallery ] 港千尋 x 後藤繁雄トークイベント | G/P gallery G/P gallery では、現在、港千尋の個展『HOLE EARTH CATALOG』を開催しております。1月7日(木)19:00より、後藤繁雄とのトークイベントを開催いたします。皆様のご来場を心…

港千尋個展「HOLE EARTH CATALOG」@G/P gallery (恵比寿)

Chihiro Minato [ G/P gallery ] 港千尋 Chihiro Minato “HOLE EARTH CATALOG” | G/P gallery 以下、ギャラリーHPより。 2015. 12.5 Sat. – 2016.1.10 Sun.Opening reception: 2015. 12.5 Sat. 18:00-20:00 G/P gallery (恵比寿) では、港千尋の個展「HOLE E…

動画が変える瞬間の概念「デジタル時代のストレートフォトグラフィー(2)」三木学

wired.jp 先日、大手通信社ロイターが、RAW画像から現像したJPEG画像ではなく、カメラの撮影時に生成されるJPEG画像を納品するよう、契約フォトグラファーに通達したことを記事にした。 ロイターが「RAWは禁止。JPEGのみ可」とフリーカメラマンに通達 - GIGA…

鉄道と映像が結像する空間「ホンマタカシプロデュース もう一つの電車」展 三木学

展覧会場に設置された京阪電車の等身大模型。 artarea-b1.jp 近年、各地で芸術祭やアート・イベントが開催されており、特に美術館ではない会場が使用されているケースも多く、それらを網羅することが難しくなってきている。目の肥えたアートファンでも、今何…

どこまで演出は許されるか?「デジタル時代のストレートフォトグラフィ」三木学

gigazine.net 大手通信社ロイターがフリーカメラマンに対して、RAW画像を現像・加工したJPEG画像ではなく、撮影時に生成されるJPEG画像を提出するよう要請してことが話題になっている。 RAWとは現像する前の生データという意味であるが、プロは基本的にはRAW…

多様性と管理社会が生んだシンガポールの集合住宅―ピーター・スタインハウアー「Singapore Number Blocks」三木学

www.wired.com wired.jp 日米のWIREDにドイツ人の写真家、ピーター・スタインハウアーが撮影したシンガポールの集合住宅の写真シリーズ「Singapore Number Blocks」が紹介されている。 この構成的なマンションにポップな配色は、既視感があるようでいて新鮮…

撮影依存症と健忘症を防ぐか?「制限するカメラ(Camera Restrica)」三木学

wired.jp デジタルカメラやスマートフォンが普及し、ほとんどの人が日々たくさんの写真を撮影している。特に旅行中はカメラを手放せない。少しでもいい風景があれば、カメラやスマートフォンでどんどん撮影し、インスタグラムやフェイスブックにUPすることも…

写真をアートへ導いた大きな流れ「ベッヒャーとその教え子」三木学

www.art-annual.jp 夫ベルントと共に、ベルント&ヒラ・ベッヒャー(ベッヒャー夫妻)として知られる、現代写真界の巨匠、ヒラ・ベッヒャーが逝去したというニュースが流れてきた。夫のベルント(1931~2007)はすでに逝去している。二人は20世紀写真に大き…

色感と質感は並立するのか?「日本人の色彩感覚」三木学

フランスの色景 -写真と色彩を巡る旅 作者: 港千尋,三木学 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2014/12/26 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 港千尋さんとの共著『フランスの色景』(青幻舎)を上梓してから半年以上経た。いろいろな意見…