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ビジュアルレビューマガジン

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目からの解放と心眼の獲得―伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』三木学

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書) 作者: 伊藤亜紗 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2015/04/16 メディア: 新書 この商品を含むブログ (15件) を見る 以前、この本の書評を読んで面白そうだと思っていた。また、知人の写真家が本の筆者…

ゴッホは色弱者か?「色弱者と画家」三木学

bigissue.jp 色弱が世界を変える カラーユニバーサルデザイン最前線 作者: 伊賀公一 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2011/04/19 メディア: 単行本 クリック: 27回 この商品を含むブログ (5件) を見る 現在販売されている、ビックイシューの特集が「異な…

港千尋レクチャー「『光の世紀』から『記憶の世紀』へ」三木学

港千尋さんと「もうひとつの電車 ~alternative train~」展会場。 昨年、京阪電車なにわ橋駅アートアトリエB1開催された「鉄道芸術祭vol.5 ホンマタカシプロデュース もうひとつの電車 ~alternative train~」展に合わせて、2015年11月20日に港千尋さんの…

福島の「自然」が語るもの「FUKUSHIMA SPEAKS-アートで伝え考える福島の今、これからの未来」三木学

展覧会場に入ると、福島民報の震災前から震災後の一面がずらりと展示されており、刻々と変わる原発事故や被災地の状況が伝わってくる。 aube.kyoto-art.ac.jp 昨日は、京都造形芸術大学のギャルリ・オーブで開催されていた、「FUKUSHIMA SPEAKS-アートで伝…

中屋敷智生・松田啓佑・ 水田寛「Dribble」展2/8~2/20@2kw gallery

以前、shadowtimesでご紹介した、中屋敷智生さんの展覧会が、2月8日(月)~2月20日(土)、2kw gallery(大阪)で開催されます。中屋敷さんはいわゆる色弱者で、赤・緑系統の弁別が難しいにもかかわらず、想像で補いながら色彩豊かな絵画を制作しています。人間…

日本を代表する知的財産企業の行方「キヤノンとデジタルカメラ」三木学

プロジェクトX 挑戦者たち 第VI期 突破せよ 最強特許網 新コピー機 誕生 [DVD] 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ 発売日: 2003/09/26 メディア: DVD クリック: 10回 この商品を含むブログ (4件) を見る news.mynavi.jp jp.reuters.com キヤノンの御手洗…

監視される監視カメラ「インターネットと監視社会」三木学

監獄の誕生―監視と処罰 作者: ミシェル・フーコー,Michel Foucault,田村俶 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1977/09 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 124回 この商品を含むブログ (224件) を見る 肉まん買う客の姿もくっきり 防犯カメラ映像丸見え「…

建築家と大工-契約と法律を巡って「国立競技場再コンペ(7)」三木学

日本の近代建築〈上 幕末・明治篇〉 (岩波新書) 作者: 藤森照信 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1993/10/20 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 11回 この商品を含むブログ (19件) を見る 日本の近代建築〈下 大正・昭和篇〉 (岩波新書) 作者: 藤森照信…

内部と外部、上と下、群や類を超えて「カペイシャス グループ展 #02 」三木学

「カペイシャス グループ展 #02 」 出展作家:柴田龍平/茶薗大暉/前田泰宏会期:2016年1月11日 (月祝)–1月23日 (土) 12:00-19:00会場:Calo Bookshop & Cafe / Calo Gallery The Third Gallery Ayaに渡邊耕一さんの展覧会を見た後、同じビルの5階にあるカロ…

グローバリズムの起源と見える影-渡邊耕一「Moving Plants」三木学

2015.12.15(火) - 2016.1.23(土) 火曜 - 金曜 12:00-19:00 土曜 12:00-17:00The Third Gallery Aya 先日、The Third Gallery Ayaに渡邊耕一さんの展覧会「Moving Plants」を見に行った。渡邊耕一さんの同名の写真集について書評を書いたが、再度内容を簡単に…

何が問題か?知的財産権と契約(3)「国立競技場再コンペ(6)」三木学

www.sankei.com JSCがザハ事務所に対して、デザイン料の未納分を支払う代わりに、著作権譲渡とこの件に関して口出ししないで欲しい、という要請をし、ザハ事務所から断られたことがわかった。 このことは、以前書いたように、おおむね予想されていた事態なの…

渡邊耕一×前川修 (神戸大学教授)トークイベント1月16日(土) @The Third Gallery Aya

Moving Plants 作者: 渡邊耕一 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2015/12/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る www.thethirdgalleryaya.com 以下、HPより。 前川 修 氏(神戸大学教授)× 渡邊 耕一によるトーク日 時|2016年1月16日(土) 17:30 -…

なぜそこでシャッターを押したのか?「色景学に向けて」三木学

フランスの色景 -写真と色彩を巡る旅 作者: 港千尋,三木学 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2014/12/26 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 先日、心理学の分野で「身体化された認知」と呼ばれる、環境や感覚が無意識のうちに理性的な判…

五感が狂わす理性-タルマ・ローベル『赤を身につけるとなぜもてるのか?』三木学

赤を身につけるとなぜもてるのか? 作者: タルマローベル,Thalma Lobel,池村千秋 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/08/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 「身体化された認知」(エンボディード・コグニション)という、心理学に…

コミュニティのための本当のデザインとは?「新国立競技場と復興計画」三木学

realkyoto.jp 新国立競技場問題について、浅田彰さんがREALKYOTOのブログで意見を述べており話題となっている。現在までの流れを包括的に論じており、草地すればいい、という結論については非現実的だとしても傾聴に値する。 それよりも、本論に付随する付記…

誌上講評(3)「ポスト・インターネット・アートー新しいマテリアリティ、メディアリティ」三木学

川村夢《ごーもんくらぶ》 「ごーもんくらぶ」という名の元に、日用品を組み合わせた拷問具を制作し、それらの使い方をプレゼンテーションする紹介ビデオとともに展示するインスタレーション作品。 例えば、扇風機の羽をとって、包丁を取り付ける拷問具など…

誌上講評(2)「ポスト・インターネット・アートー新しいマテリアリティ、メディアリティ」三木学

大島真悟《奇跡(奴さん)》 近似した3つの木造の彫刻に奴凧をつなぎ、体重計に乗って鑑賞するインタラクティブなインスタレーション作品。 満場一致でウルトラアワードの最優秀賞を受賞した本作であるが、非常に不親切な作品であることは間違いない。しか…

誌上講評(1)「ポスト・インターネット・アートー新しいマテリアリティ、メディアリティ」三木学

ULTRA AWARD 2015 京都造形芸術大学ウルトラファクトリーが主催し、東京都現代美術館チーフキュレーターの長谷川祐子さんがキュレーション及び制作指導を行った、ULTRA AWARD 2015「ポスト・インターネット・アートー新しいマテリアリティ、メディアリティ」…

勝又公仁彦ほか「BEAUTY CROSSING GINZA ~銀座+ラ・モード+資生堂~」@資生堂ギャラリー

次回の展覧会 | SHISEIDO GALLERY | 資生堂グループ企業情報サイト 2016年1月8日(金)~28日(木)まで開催の「BEAUTY CROSSING GINZA ~銀座+ラ・モード+資生堂~」展に出品される、勝又公仁彦の新作撮り下ろし作品《"Panning of Days -Syncretism-》を…

デザイン・建築・都市「大大阪デコ・大大阪モダン建築」三木学

新装版 大大阪モダン建築 輝きの原点。大阪モダンストリートを歩く。 作者: 高岡伸一,三木学,橋爪紳也 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2016/06/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 大大阪モダン建築 輝きの原点。大阪モダン…

「BEAUTY CROSSING GINZA ~銀座+ラ・モード+資生堂~」@資生堂ギャラリー他

www.shiseidogroup.jp 以下。HPより。 会期:2016年1月8日(金)~28日(木)会場:資生堂ギャラリー 入場無料 生まれ変わるブランド「SHISEIDO」の世界観と「共感」にインスパイアされた新たなアート作品、資生堂の商品や広告、銀座の街を、立体コラージュ…

イタドリ-植物相の驚くべき歴史を追って-渡邊耕一『Moving Plants』三木学

Moving Plants 作者: 渡邊耕一 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2015/12/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 不思議な写真集である。学術論文のようでもあり、紀行文のようでもあり、ミステリーのようでもある。そしてそれらの要素がすべて不…

港千尋 x 後藤繁雄トークイベント1月7日(木) @G/P gallery

以下、HPより。 [ G/P gallery ] 港千尋 x 後藤繁雄トークイベント | G/P gallery G/P gallery では、現在、港千尋の個展『HOLE EARTH CATALOG』を開催しております。1月7日(木)19:00より、後藤繁雄とのトークイベントを開催いたします。皆様のご来場を心…

知的財産権と契約(2)「新国立競技場再コンペ(5)」三木学

www.nikkei.com ザハ事務所が、前回案と今回、採択されたA案との類似性を調査するという報道が出ていろいろ憶測を呼んでいる。外観が全く似ていないのに、そのような主張をするザハ事務所について、非難の声も上がっている。また、スタンドなどはある程度、…

知的財産権と契約「新国立競技場再コンペ(4)」三木学

headlines.yahoo.co.jp 採択された隈研吾氏らによる、新国立競技場再コンペのA案が、自分たちの設計とそっくりであるとザハ・ハディドが主張し、知的財産権の調査を始めるとの報道があった。 ザハ側は法的処置、つまり裁判をするか未定としている。未定とい…

屋根とスタンドを巡って「新国立競技場再コンペ(3)」三木学

mainichi.jp ついに新国立競技場の再コンペの結果が発表された。隈研吾氏らによるA案が僅差で採択されたという。しかし、詳しくみてみたら、建築計画や構造計画など、設計に関わる部分は、B案がA案を圧倒しており、工期やコストに関わる部分で、A案が選ばれ…

評価という教育「ポスト・インターネット・アートー新しいマテリアリティ、メディアリティ」三木学

公開審査をする審査員左から名和晃平、浅田彰、椿昇、遠藤水城、後藤繁雄、やなぎみわ、長谷川祐子、ヤノベケンジ 先日「ポスト・インターネット・アートー新しいマテリアリティ、メディアリティ」展の公開審査会が行われた。前回(5回目)までは、京都市中…

屋根と空を巡って「新国立競技場再コンペ(2)」三木学

news.tbs.co.jp 新国立競技場の再コンペで提出されていた技術提案書について、審査委員会の結論が出たため、来週はJSCから意見を集約した上でどちらを選択したのか発表されるという。 この技術提案書には、アスリート(各競技やバックヤードの施設を含む)、…

デザインコミュニティのためのリデザイン「東京オリンピックとデザインの行方(17)」三木学

www.sankei.com 【五輪エンブレム見直し】選考過程調査報告詳報(下) 「佐野作品は各審査委で一番多数の得票集めた」(1/4ページ) - 産経ニュース 【五輪エンブレム見直し】密室の裏工作、審査映像にくっきり 「嘆かわしい」「応募の労作に不誠実」(1/2ペ…

夢の指名コンペ「東京オリンピックとデザインの行方(16)」三木学

プロフェッショナル 仕事の流儀 特別編 映画監督 宮崎 駿の仕事 「風立ちぬ」1000日の記録/引退宣言 知られざる物語 [DVD] 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ 発売日: 2014/06/27 メディア: DVD この商品を含むブログ (2件) を見る 新しい五輪エンブレム…