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Nikon Salon Juna21 山内亮二写真展 「Musing in the Land of Smiles」

 

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(C) RyojiYamauchi
 
 都市には人々の無数の思いが漂っている。
建物やモニュメントのように何十年、何百年と残っているものもあれば、広告のように数日で消えるものもある。願いや欲によって、かたちの有無に関係なく、新たに何かがうみ出され、何かが失われていく。人々は様々な思いを巡らせ、そしてそれらは都市のあらゆる部分に記憶として宿っている。
作者は都市を歩き、探る。まるで遺跡を前にした考古学者のように眺め、人々の様子や暮らし、都市の痕跡や記憶から様々なことを想起する。グローバル化した都市は一見均質的な都市風景に見えるが、一方で多様な文化の在り方を見せてくれる。確かな答えがあるわけではないが、都市を眺めることを通して人間の創造性や文化の多様性に触れることは、世界について新たな視点を持つことでもあるように作者は思う。
作品の舞台はタイ、バンコクとアユタヤである。タイ王国が国家として成立するのは13世紀のスコータイ王朝からだが、その後世界遺産として有名なアユタヤ王朝に移り、トンブリー王朝を経て現在のチャクリー王朝に至る。命と同じように、人が思い描く繁栄は永遠には続かない。人の文化や歴史は何かが終わること、変わることによって、絶えず続いてきた。
7月の湿気と熱気が漂う都市を、作者は彷徨い、ひたすら眺めた。カラー46点。
 
作者のプロフィール
山内 亮二(ヤマウチ リョウジ)
1986年岐阜県生まれ。2011年名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科修士課程修了。13年コニカミノルタフォトプレミオ入賞。
現在愛知県を拠点に写真作家として活動しており、グローバリゼーションがもたらした均質的な都市像の背後に潜む文化の多様性に興味を抱き、アジアのグローバル都市を中心に巡っている。考古学者のように、都市を人が生きてきた痕跡として写し撮り、変化し続ける都市の新たな一面を探っている。
主な写真展に、11年「Ultra Nagoya」(エビスアートラボギャラリー)、13年「Quiet River, Seoul」(コニカミノルタプラザ)などがあり、14年スライドショーイベント「INDEPENDENT LIGHT Vol.6 NAGOYA-AICHI」(c7c)に参加している。
 
ニコンサロンページ
 
 
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 Nikon Salon Juna21 Nikon Salon Juna21
山内亮二写真展 「Musing in the Land of Smiles」
2015/5/19(火) - 5/25(月) 10:30-18:30(※最終日は15:00まで)
★ギャラリートーク 5/23(土)13:00-14:00
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