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「男女の脳と色」三木学

rocketnews24.com

 

少し前の記事だが、色の識別能力には男女差があるというニユーヨーク市立大学の研究が掲載されていた。人間の色の識別能力は、概ね、750万~1000万と言われている。しかし、男女比較すると、差異が出てきそうである。

 

男性は同じ色相でも、女性よりもやや長い波長を必要とする。つまり同じ波長を見ると男性は、女性よりも暖かみを帯びて見えている。また女性は、青、緑、黄色の識別能力が男性より高く、青から黄色まで微細な諧調を見分けている。

 

女性の方が色に敏感であることは経験的になんとなく理解していたが、科学的にもその事実が証明されてきたということになる。また、女性と男性は同じ物を見ても、異なる色を感じていることになる。

 

何が違うのかといったら脳だ。色は脳が作り出しているので、脳の機構が違うということになる。男女の脳の差異は近年さまざまな日常的な習慣の違いについても明らかになってきている。例えば、長年、話題になっている女性が地図を読めないという問題も、現在のような地図は抽象的な空間把握を得意とする男性の「脳」に合わせて作られたものなので、女性の脳に適応していないだけである。女性は目印が明確になっていたならば理解できる。

 

このような男女の脳の差異は、狩猟時代において男性が狩猟を、女性が採集をしていた、という役割分担に求められるが、色の知覚の違いもそこに原因があると推論されている。だから、動体視力は男性の方が上回っているという。

 

我々が見ている世界は、最大公約数的に同じであるが、男女差や個体差、文化によって微妙な差異に溢れている。肝心なのはその違いを理解することであり、同じ知覚や意味を押し付けないことだろう。

 

 参考文献

 

カラーコーディネーターのための色彩心理入門

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