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ビジュアルレビューマガジン

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色彩

「フランスの光景」三木学

(C)Chihiro Minato 「フランスの色景」は、「フランスの光景」でもある。 このグラフは、写真の撮影情報から、EV値表にプロットすることのできる、露出分析ソフトEVGrapherを利用して、「フランスの色景」に掲載されている港千尋さんの写真を分析したもの…

「絵画の色と写真の色」三木学

(C)Chihiro Minato 写真と絵画という視覚表現は、異なるところはたくさんあるが、描写する時間の問題は大きいだろう。絵画は対象を時間をかけて描く(対象が抽象の場合もあるが)。時間をかけて描くほど、色刺激によって知覚が変容してしまう。初期の印象…

「色名を認知するメカニズム」三木学

色空間分析 色名分析 「フランスの色景」では、写真の色を色空間に分布させて配色を分析し、その中に含まれる色名の割合を抽出している。それが、見ている人に何等かの発見をもたらすのは、人間の色彩情報処理の機構(色覚メカニズム)と類似しているからか…

「色名と関係性の記憶」三木学

(C)Chihiro Minato 「フランスの色景」では、写真からフランスの伝統色名と日本の伝統色名を抽出し、比較分析している。フランスの伝統色名は食べ物、飲み物の色名など固有物と直接性があるものが多いが、日本の伝統色名は染料由来の色名が多く、現在ではほ…

「写真と色の記憶」三木学

印象派、印象派、ポスト印象派に多大な影響を与えた、化学者であるシュブルールは色彩の同時対比が絵画に及ぼす影響についても言及している。絵画を長時間かけて描くことによる色の刺激が、画面を異なる色に錯覚させてしまう。 「第一印象とは、言葉をかえれ…

「色彩感覚と経験」三木学

産総研:乳幼児期の視覚体験がその後の色彩感覚に決定的な影響を与える 1枚のドレスの配色が、人によって「白と金」、「黒と青」に見えることは、人間の脳が光源の影響を自動的に補正する「色の恒常性」の機能によることが多くの人々に知られることになった…

「音の風景、色の風景」三木学

ヨーロッパの色彩は、キリスト教を基にした象徴体系を経ているが、カソリックと華美な色彩を抑制したプロテスタントでは系譜が分かれる。それが現在の色彩環境にも少なからず影響している。日本では聖徳太子の冠位十二階に代表されるように、陰陽五行思想の…

「桜のモダニズムと桜色」三木学

桜情報|吉野山観光協会www.yoshinoyama-sakura.jp そろそろ桜が満開である、というニュースが流れる季節になった。我々が見ている美しい桜は、江戸時代に園芸職人が住んでいた染井村で江戸末期から明治初期にかけて生まれた「染井吉野」という園芸種である…

山本聖子展「白い暴力と極彩色の闇」三木学

「白い暴力と極彩色の闇」展 右が《darkness》(2014)2015年3月3月(火)~3月22日(日)Gallery PARC Photo by Hyogo Mugyuda 先日、京都の三条にあるギャラリーPARCで開催されていた、山本聖子展「白い暴力と極彩色の闇」を見にいった。忘れないうちに私…

「色彩球という宇宙、色名という星」三木学

ルンゲ《色彩球》1810年Runge’s Farbenkugel (color sphere) Philipp Otto Runge - Wikipedia, the free encyclopedia マンセル《色彩球》1900年 Munsell color system - Wikipedia, the free encyclopedia ルンゲをはじめとして、色彩球(色立体、色空間)…

「日本の伝統色名と染め」三木学

色の名前はどこからきたか―その意味と文化 作者: 福田邦夫 出版社/メーカー: 青娥書房 発売日: 1999/03 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る バーリンとケイは世界の98言語を調査し、11の基本色彩語があることを発見した。11の基本色彩語とは、白、…

「色弱者への福音か」三木学

Valspar Color For The Colorblind - YouTube 色弱者(色覚異常)を支援するためのサングラスをかけた人が色の違いを初めて知覚する映像が話題を呼んでいる。どのような原理で、色の違いを知覚できるようになったのか。サイトを確認してみた。少し解説してみ…

「景色と色彩風景学」三木学

Colors of the World: The Geography of Color 作者: Jean-Philippe Lenclos,Dominique Lenclos,Francois Barre,Gregory P. Bruhn 出版社/メーカー: W W Norton & Co Inc 発売日: 2004/04 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る フランスの著…

「風景と色彩の同時対比」三木学

織物や絵画では単色だけで存在することはほとんどない。複数の色の組み合わせで存在する。しかし、色が複数になると色同士が干渉を起こす。そのことをシュブルールは「色彩の同時対比」という知覚現象としていち早く発見した。 シュブルールは国立ゴブラン織…

「逃げ去る色彩と決定的配色」三木学

フランスの色景 -写真と色彩を巡る旅 作者: 港千尋,三木学 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2014/12/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 「フランスの色景」は、色相環の反対色である補色の配色が多い。補色は街中にあり、様…

「色彩から知覚へ 」三木学

<a href="http://www.tobikan.jp/exhibition/h26_neoimpressionism.html" data-mce-href="http://www.tobikan.jp/exhibition/h26_neoimpressionism.html">新印象派―光と色のドラマ</a>www.tobikan.jp 先日まで大阪、東京を巡回した新印象派の展覧会が開催されていた。近年、過渡期的な表現とされた新印象派の評価が上がっている。彼らが19世紀の色彩科学的な知見と最先端の色材を最大限利用して行った実験的な表現が…

「色名と五感 」三木学

フランスの色景 -写真と色彩を巡る旅 作者: 港千尋,三木学 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2014/12/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 「フランスの色景」に掲載しているフランスの伝統色名は、港千尋さんがフランス全土で…

「異文化理解の道標 」三木学

フランスの色景 -写真と色彩を巡る旅 作者: 港千尋,三木学 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2014/12/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 『フランスの色景-写真と色彩を巡る旅』の内容は、港千尋さんと三木学が7年間、断続的…

「青の革命 」三木学

青の歴史 作者: ミシェル・パストゥロー,松村恵理,松村剛 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2005/09/22 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (11件) を見る フランス人の一番好きな色は青色であることはよく知られている。し…

「ウルトラマリンブルーと群青色 」三木学

日立 世界ふしぎ発見!www.tbs.co.jp 群青の間 : 【金沢観光】カワイイがいっぱい!前田家奥方御殿 成巽閣を金沢コンシェルジュが紹介! - NAVER まとめmatome.naver.jp 先日、「世界ふしぎ発見」の特集は金沢だった。東京と金沢が北陸新幹線で結ばれるのを…

「もう一つのセンサー」三木学

&lt;a href="http://news.biglobe.ne.jp/trend/0323/blnews_150323_3045745769.html" data-mce-href="http://news.biglobe.ne.jp/trend/0323/blnews_150323_3045745769.html"&gt;すべての色が見えるのは4人に1人?! 1億以上の色を識別できる人がわかるカラー…

「染料と緑 」三木学

染織家に、一番、染色しにくい色は何かと聞いたら、「緑」だという。たしかに、染料で直接、緑色になる素材はほとんどないのである。これほど自然に緑が多いのに、染料としては少ない。だから、藍と苅安(黄色系の色材)をかけ合わせて緑色に染める。 このよ…

「『天然の禁色』からの解放」三木学

<a href="http://matome.naver.jp/odai/2132171896787451601" data-mce-href="http://matome.naver.jp/odai/2132171896787451601">独特な色遣いに一目惚れ!「アンティーク着物」コーディネートまとめ - NAVER まとめ</a>matome.naver.jp

「明治以降の日本の色名」三木学

江戸時代までの天然染料から、化学染料が輸入されるようになり、日本の色彩体系が大きく変化した。日本で化学染料が安定的に作れるようになり、ファッションとしても普及したのは、大正時代から昭和初期にかけてにあたる。その時代の彩度の高い配色体系が洗…

「ドレスと色の恒常性」三木学

「黒と青」か「白と金」かで、世間を騒がせたThe Dressの件だが未ださまざまな余波を残しているようだ。アンケートによると、「白と金」に見えた人が一番多いとのとだ。僕のように、最初から写真の色に近い「茶と紫」に見えていたのはごく少数ということらし…